アメフトのポジションを知ろう!
アメリカンフットボールには、さまざまなポジションが存在し、それぞれに異なる役割と魅力があります。
今回は、初心者の方にも分かりやすく、オフェンスのポジションについて紹介します。

ポジションの特徴を知れば、アメフト観戦が100倍楽しくなる!
クォーターバック (Quarterback)


クォーターバックはオフェンスの中心的な存在で、チームの司令塔です。試合では、パスを投げたりランニングバックにボールを手渡して走らせる役割があります。
クォーターバックは攻撃の起点で、すべてのプレーがここから始まります。そのため、素早い判断と高い技術が求められるとともに、オフェンスを統括するリーダーシップが求められます。もちろん、相手ディフェンスを瞬時に分析して適切な判断を下すための、高い知能も必要です。
クォーターバックの調子でオフェンスの展開は大きく変わります。初心者には複雑に思えるかもしれませんが、クォーターバックの動きを理解することで、アメフト観戦の面白さを何倍にも引き上げることができます。
注目選手
パトリック・マホームズ(Patrick Mahomes)@カンザスシティ・チーフス
ラマー・ジャクソン(Lamar Jackson)@ボルチモア・レイブンズ
ジョシュ・アレン(Josh Allen)@バッファロー・ビルズ
ランニングバック (Running Back)


ランニングバックは、ボールを持って相手ディフェンスを突破し、前進することを目指すポジションです。スピードとパワーを使ってラインの隙間を見つけて進み、得点を狙います。
ランニングバックは攻撃の重要な役割を果たし、特にランプレーではその活躍が求められます。巧みに相手をかわし、タックルを避けながら進む姿は、アメフトの醍醐味の一つです。
このように、俊敏さとバランス感覚を兼ね備えたランニングバックがボールを持って突き進むプレーは、多くの観客を引き込む魅力があります。
ハーフバック (Halfback) / テールバック (Tailback)
ハーフバック(テールバック)はランニングバックの一種で、主にボールを持って走る役割を担います。一般的にランニングバックといえばハーフバック(テールバック)のことをさし、特にスピーディなランプレーで活躍します。
一方、時にはパスキャッチも行います。近年では、パス偏重のオフェンスも多く、RBのキャッチ力も高く求められます。
ハーフバック(テールバック)は非常に多才で、アメフトの攻撃において欠かせない存在です。
注目選手
クリスチャン・マキャフリー(Christian McCaffrey)@サンフランシスコ・49ers
ニック・チャブ(Nick Chubb)@クリーブランド・ブラウンズ
デリック・ヘンリー(Derrick Henry)@テネシー・タイタンズ
フルバック (Fullback)
フルバックもランニングバックの一種ですが、こちらはハーフバック(テールバック)よりも強靭なフィジカルを持ち、主にハーフバック(テールバック)のために走路を切り開くブロックを行います。
自らボールを持つ機会は多くありませんが、短い距離を確実に獲得したい場面で、ボールキャリア(ボールを持って走る選手のこと)になることもあります。
フルバックのブロックにより、他のランニングバックがより自由に動けるようになるなど、フルバックの貢献があってこそ効果的なランプレーが成立します。目立つことは少ないですが、フルバックはオフェンスにとって大きな存在です。
注目選手
カイル・ユーズチェック(Kyle Juszczyk)@サンフランシスコ・49ers
パトリック・リカード(Patrick Ricard)@ボルチモア・レイブンズ
レジー・ギリアム(Reggie Gilliam)@バッファロー・ビルズ
ワイドレシーバー (Wide Receiver)


ワイドレシーバーは、主にフィールドの端に位置し、パスをキャッチする役割を担います。
クォーターバックからのパスを受け取るためには、正確にランニングルートを走るためのフィジカルの強さとスピードはもちろんのこと、ボールキャッチするためのキャッチスキルも必要です。
また、キャッチした後にどれだけヤードを稼げるかも重要であり、ボールを持った後のスピードやランニングスキルが求められます。
華麗なキャッチプレーや相手を振り切る動きは観客を魅了し、試合のハイライトとなることが多いです。ワイドレシーバーはフィールドのスターであり、ワイドレシーバーの1プレーで試合の流れを大きく左右することもよくあります。
注目選手
タイリーク・ヒル(Tyreek Hill)@マイアミ・ドルフィンズ
ジャスティン・ジェファーソン(Justin Jefferson)@ミネソタ・バイキングス
シーディー・ラム(CeeDee Lamb)@ダラス・カウボーイズ
オフェンシブライン (Offensive Line)


オフェンシブラインは、パスを投げようとするクォーターバックを守ったり、ランニングバックが走るルートを開けるべく、ディフェンスをブロックする役割を担っています。
パワーとテクニックを兼ね備えた最も大柄な選手たちが集まるポジションで、プレーごとに異なるブロックの技術を使い分けます。目立つことは少ないですが、彼らの働きがなければ他のオフェンス選手は活躍できません。超強力な、縁の下の力持ちです。
オフェンシブラインは、オフェンス11人のうち、通常5人(1人のセンター、2人のガード、2人のタックル)が配置されます。
センター (Center)
オフェンシブラインの中心に位置し、クォーターバックにボールをスナップする役割を担います。スナップした後、相手ディフェンシブラインをブロックし、攻撃の基盤を作ります。
センターには正確なスナップが求められます。全てのプレーは、このスナップから開始されるため、センターには高い集中力と安定した技術が求められます。
なお、センターはライン全体のリーダーとして、相手ディフェンスの配置を見極め、他のラインマンにブロックの指示を出す役割も担っています。そのため、センターにはフィールド全体を見渡す洞察力と、瞬時に判断を下す力が必要です。
センターはオフェンスを支える、まさに攻撃の心臓部といえるポジションです。
注目選手
クリード・ハンフリー(Creed Humphrey)@カンザスシティ・チーフス
フランク・ラグノウ(Frank Ragnow)@デトロイト・ライオンズ
タイラー・リンダーバウム(Tyler Linderbaum)@ボルチモア・レイブンズ
ガード (Guard)
ガードはセンターの両隣に位置し、主に相手ディフェンスラインをブロックしてランニングバックの進路を切り開く役割を担います。
ガードは、特にランプレーで重要な役割を果たします。プル(横移動してブロックする)プレーなどでの活躍が多く、ガードは自分のポジションから離れて動くこともあるため、機動力と柔軟な判断力が必要です。
また、パスプレーにおいては、内側からくるクォーターバックへのプレッシャーを防ぐ役割を果たします。一見地味に見えますが、攻撃の成功に欠かせない非常に重要な役割を果たしています。
注目選手
ザック・マーティン(Zack Martin)@ダラス・カウボーイズ
クリス・リンドストロム(Chris Lindstrom)@アトランタ・ファルコンズ
ジョー・チューニー(Joe Thuney)@カンザスシティ・チーフス
タックル (Tackle)
タックルは、ガードの外側に位置し、相手ディフェンスエンドからクォーターバックを守る役割を担っています。
タックルはランプレーでもパスプレーでも重要な役割を果たしますが、特にパスプレーにおいて、相手のスピードラッシャーを止める重要な役割を担います。特にクォーターバックのブラインドサイド(利き手と逆側で視界に入らない側)を守るタックルは、強力なフィジカルと機動力のある選手が担います。
ランプレーでは、外側のブロックを担当し、ランニングバックが外側を突破するための道を作ります。タックルはフィールドで最も重要なブロッカーの一つであり、その働きがオフェンスの成功を左右します。
注目選手
トレント・ウィリアムズ(Trent Williams)@サンフランシスコ・49ers
ペネイ・スール(Penei Sewell)@デトロイト・ライオンズ
レーン・ジョンソン(Lane Johnson)@フィラデルフィア・イーグルス
タイトエンド (Tight End)


タイトエンドは、オフェンシブラインとワイドレシーバーの両方の役割を担う、非常に多才なポジションです。
パスプレーでは、レシーバーのように素早く動き、パスをキャッチするための俊敏性と確かなキャッチ力が求められます。一方で、ランプレーではオフェンシブラインマンとしてのフィジカルの強さを活かし、ブロッキングで攻撃を支えます。
強力なオフェンスには、優秀なタイトエンドの存在が欠かせません。彼らは攻撃の選択肢を広げ、相手ディフェンスにとって最も対処しづらい選手の一人となります。まさに、攻撃の鍵を握るポジションです。
注目選手
トラビス・ケルシー(Travis Kelce)@カンザスシティ・チーフス
ジョージ・キトル(George Kittle)@サンフランシスコ・49ers
マーク・アンドリュース(Mark Andrews)@ボルチモア・レイブンズ
おわりに
オフェンスのポジションについて、お読みいただきありがとうございました!
アメフトは、ポジションごとの役割が明確に分かれており、それぞれが重要な役割を果たしています。各ポジションを知ることで、アメフトを一段と楽しむことができます。
次回もぜひ、このブログをとおしてアメフトの世界をさらに楽しんでもらえると嬉しいです!
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